リスニング力、ひいては英語の力そのものを引き上げる方法としてディクテーションという方法があります。今回はそのやり方を説明していきたいと思います。
ディクテーションとは日本語で「書き取り」という意味です。英語の勉強においては、簡単にいえば、
流れてきたリスニングの音源を書きとっていくこと
を意味しています。
音声のスピードは速すぎるので、完璧に聞き取れていたとしても1回で書きとることは不可能です。
よってもちろん同じ音源を何度も繰り返し再生することになります。
ディクテーションにおすすめの教材
音源が手に入るのであれば、学校で使っている教科書は定期テスト対策にもなり、非常に有効だと思われます。
それ以外の教材でやる場合、どのレベルの音源を用いるかは選択が難しいところですが、速読英単語シリーズは使いやすいと思います。
速読英単語は元々はCDが別売りでコスパがいまいちでしたが、最新版では音声もついているので利便性が高まりました。難易度の目安としては、
といったところでしょう。
そうは言っても入門編ですら、再生スピードは英検2級のリスニングより速いのですが。
ディクテーションのやり方
それでは具体的なやり方を箇条書きにしてみます。
- まずは内容を把握するつもりで2回聞く。
- 難度も繰り返して聞き、ノートに書きとっていく。
- これ以上聞き取れないと思ったらスクリプトを見て赤で答えあわせをする。
- 自分がなぜ聞き取れなかったのか分析する。
- 間違えたところを中心に文章を覚えるくらいのつもりで聞きなおす。
所要時間の目安は実力と慣れ次第ですが、ざっと20~30分でしょう。
上記3を実践したものが以下のノートです。これは速読英単語入門編の16番目の文章です。汚いですが参考までに。
この回のノートからだけでも色々な弱点がわかります。
- superstitiousという単語を知らなかった
- sort と thought を聞き違えている
- 受動態を正しく意識できていない
- building have がおかしいと気づけていない
- knifeの複数形のスペルを忘れてしまっている
などなど。上記5まで終わったらトドメの教材として、間違えた部分を穴埋めにしたものを用意します。上のノートの場合、このように作ります。(これは滅茶苦茶手間なのですが、あくまで趣味です)
あとはできるまで何回も繰り返すのみです。入門編の英文は全部で68ありますが、この全ての英文に対して夏休み中に一通り終わらせたいところです。
ディクテーションの効果
ディクテーションは正直時間がかかることもあり、面倒だとは思います。ですがその分効果もてきめんのハズ。
とある生徒に入門編のディクテーションをやった後、英検2級の過去問をやってもらったところ、
「これって3級の問題ですか?」という感想も聞かれたほどです(実話)
これは入門編の教材のレベルが高いということを意味しているわけですが、その教材をなるべく完璧に書きとろうとすると、強制的に細部まで聞き取ろうとします。結果、何度も音声を聞き、そのスピードに慣れていきますし、自分が書きとれたところはよく聞こえるようになっていきます。
騙されたと思ってやってみるのはやはり面倒だと思うので、いずれ2級リスニングの結果で証明できたらと思います。
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